三柴”エディ”江戸蔵だからできた、ピアノと歌の一発録り
1stアルバム『赤色人形館』B4に収めた「飛行ランプ遊楽園」は、ピアノと歌だけの曲。
スタジオにマイクを立てて、エディこと三柴江戸蔵(現在 三柴理さん)のピアノと私の歌を同時に録った。いわゆる一発録り。
私はエディが見える位置に立ち、鍵盤の向こうのエディは、「ここから始まるよ」「もうすぐ止まるよ」と目の動きや表情をくれた。おっかなびっくりな私の歌を大切にしながらエディはピアノを弾いてくれ、二人の呼吸を合わせた。エディでなかったら難しかったと思う。
二枚あるアルバムで、この楽曲の傷が一番ひどかった。プレスする前についたノイズだ。静かな曲なので余計に目立つ。
レーザーターンテーブル、エルプの竹内さんが、そのままの音、ノイズリダクションをした音、数dB調整した音などを詳しく説明しながらいろいろと聴かせてくれた。
『飛行ランプ遊楽園』だけ、音が小さく聞こえる。
アルバムを通して聴くと、この楽曲を数dB調整した方が美しい。だが、当時はピアノの音を大切にしたくて、わざわさこの音量にしたような気がするのだ。
ラストの楽曲なので、優しく繊細に奏でてくれたピアノとそっと歌ったボーカルの世界観を最優先したような気がする。
ここはもう少しちゃんと思い出し、音をどうしたいのか考えて竹内さんに相談したいと思っています。
それにしてもエディの凄さは半端ないと改めて感じる。新東京正義乃士のエディに出会えて良かった。
そして録音から30年以上もの時を経て、音にものすごくこだわるエルプの竹内さんに出会えたのも奇跡としか思えない。
まだ、どこでプレスするのか、ジャケットの仕様をどうするのか、流通は…など今後のことは何も決まっていないが、音の方は順調です。
早く決めなくちゃね、今後のことも。
ななきさとえ
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